アニメ「信長の忍び」③ 全体の感想
歴史ものの分類分けをして「信長の忍び」について解説をした。
では、作品の詳細について考えてみようと思います。
改めて、第0話を見ていただきたい。
忍びの千鳥と織田信長な掛け合いが中心になっている。
作画を見ると動き自体はあまりなく、背景も単純なものになっている。輪郭に対して太線の処理がされていること以外、5分アニメとしては平均的な作画といえる。
4コマ漫画を原作にしているため、10秒から20秒でオチが付くような軽快なテンポで見ることができる。この辺りについて気になることは見当たらない。
特筆すべきところはやはり音楽であり、使われている曲の種類こそ多くはないが、耳に残る曲がうまく使われている印象である。特に5年後(動画で2:40)から始まる登場人物の紹介は絵だけでキャラの性格などを伺い知ることができる。
音楽は増田俊郎氏、音響監督たなかかずや氏という蟲師のコンビが手がけているというところから納得できる。
その上で大地丙太郎氏が監督している。大地監督の作品についてはあまり見る機会がなく、ギャグアニメが多いという予備知識と「今、そこにいる僕」を見たことしか知らない。
一般的にはギャグアニメの監督ではあるが、「今、そこにいる僕」を見た私の印象では鬱アニメの監督という位置づけになっている。
原作本でも指摘されているが、ギャグマンガでありながら裏切りや人殺しが行われている戦国時代の暗い部分も描くという試みが行われている。監督自体もギャグアニメ一辺倒でない点などにかなり期待したい。
現在桶狭間の戦いが終了した時点であり、今後のストーリー展開について期待せざるを得ない。