年齢と意思決定の問題点
高い年齢層の人々の意思決定は間違った方向に進む可能性があるという問題が語られることがあるが、むしろ年齢よりは仕組みによって問題が増幅しているのではないだろうか。
年を取ることによって判断力が鈍るというのは正解のように見えるが、半分しか説明できない。
頭の回転などの思考力は年齢と共に緩やかに減少するのは間違いないが、その低下のレベルの差は大きくない。
それ以上に、20代レベルで獲得する思考力の差の方が大きかったりするし、様々な物事を客観的に、あるいは直観であっても正しく判断をしている人もいればそうでない人もいる。
それ以上に問題となるのは志向の裏付けとなる知識や経験のデータの蓄積であり、そのインプットが不十分であると、アウトプットである判断も不十分になる。
結局は年齢というよりは仕組みの問題であり、常にインプットとアウトプットのバランスを取るかを考える必要がある。
人の意見を聞くというよりは、人の意見を見える化することであり、自己の中の客観性と他人からの目線の両方を考える必要がある。